研究

T2K実験 & J-PARC E69(WAGASCI)実験
J-PARCで生成した人工ニュートリノビームをSuper-Kamiokandeで観測するT2K実験は、ニュートリノの粒子・反粒子(CP)対称性の破れの発見を目指し、アメリカのNOυA実験と熾烈な競争を繰り広げています。 本研究室のミッションは、新しいアイデアの前置ニュートリノ検出器(J-PARC E69実験のWAGASCI検出器、新型T2K前置ニュートリノ検出器など)を自分たちの手でゼロから制作し、ニュートリノ反応を詳細に観測することで、T2K実験によるCP対称性破れの世界初発見を実現することです。

Hyper-Kamiokande実験
Super-Kamiokandeの約10倍の体積を持つHyper-Kamiokandeが実現すれば、陽子崩壊、ニュートリノの粒子・反粒子(CP)対称性の破れ、超新星爆発ニュートリノなどの探索感度を一気に向上させることができ、人類の宇宙に対する理解を大きく進めることが可能になります。 本研究室で開発を進めている新しいアイデアの前置ニュートリノ検出器は、Hyper-KamiokandeによるニュートリノのCP対称性の破れ探索感度向上に大きく貢献できます。 本研究室のミッションは、中心メンバーとしてHyper-Kamiokandeの建設作業に貢献し、ライバルであるDUNE実験より早く実験を開始することです。

Super-Kamiokande実験
Super-Kamiokandeにガドリニウムを溶解させることで、宇宙に漂う超新星爆発の残骸ニュートリノの世界初観測を目指すSK-Gdプロジェクトの準備が進められています。 これまでに、Super-Kamiokande内部での準備作業が完了し、ガドリニウムを溶解させる準備が整いました。 本研究室のミッションは、ガドリニウムで生まれ変わるSuper-Kamiokandeを使って、新しい物理を開拓することです。

J-PARC E71(NINJA)実験
T2K実験のニュートリノビームを究極の位置分解能を持つエマルジョン(原子核乾板)検出器で観測し、ニュートリノ反応を詳細に観測するJ-PARC E71(NINJA)実験を進めています。 本研究室のミッションは、J-PARC E69実験(WAGASCI)とのハイブリッド観測を実現させ、ニュートリノ反応の系統誤差を削減し、T2K実験によるCP対称性破れの世界初発見をサポートすることです。